シリアルインターフェイスにはハンドシェイクという概念はありません。
(ハンドシェイクとは送信側、受信側が互いに準備が整っているということを通知しあうことです。)

そのため、シリアルインターフェイス(RS-232C)では、データ送信の準備ができていれば、基本的に受信側の状態を考慮せず、すぐにデータ送信を開始します。(DSR、CTSといった制御用の信号線を用いて受信側の状態を考慮する場合もあります)

ただ、それではひとつ問題が生じます。
RS-232C規格ではデータ伝送を行っていないとき(アイドル時)は”1”の状態になっています。
そうだとすると、最初のデータが”1”の場合には、アイドル時との区別がつきません。

その区別をつけるため、データ送信開始を受信側に何らかの手段を用いて伝えてやる必要があります。
その手段で用いるのがスタートビットストップビットです。

データ送信開始時、まず”0”信号を1ビット間隔(以降は”T”と表記)で送信します。
その際の”0”信号をスタートビットと呼びます。

そしてスタートビットの次に送信するデータがデータビット(またはキャラクタビット)と呼びます。

データビットは、データバイトの最下位ビット(LSB)から送信します。
最下位ビットから最上位ビット(MSB)までの送信が1サイクルになります。

受信側はスタートビットを検出すると、次から届くデータがデータビットであると判断し、受信処理に入ります。
データビットを信号の中心位置でとらえるために、スタートビットを受信し終えた後、1/2Tの間だけ待ち、その後、データをサンプリングします。
以降は、T間隔ごとにデータをサンプリングし、最上位ビット(MSB)をサンプリングしたら、CPUにデータを渡します。

送信側は最上位ビットを送信し終えると、信号線状態を再びアイドル状態”1”に戻します。
この”1”信号がストップビットです。

次のデータがまだある場合は、ストップビットをTの間だけ保持してから、再びスタートビットを送信し、同じように送信を開始します。